うぇあばうつ

ゆくえの行方

好かれて好いて嫌って嫌われ

「みんなのお題に答えよう!」のお題「ネット上で恋をした」について。

 ほんとうに、これどこが日記なんですかね。日記かどうかとか、分かりあうとか、信じあうとか、そんなことどうだっていい。

 わたしはネットで知った人に恋をしたことも、なくはないのですが、今回は「わたしに恋をした人」についてです。

 もう大昔の話ですが、ネットで知り合った同性のかたがわたしを好きになりました。わたしは同性愛も両性愛も、それはそれでいいんじゃない、と思っています。というか、人が人を好きになるときに「性別」って、そんなに関係ないんじゃないかな、と。
 わたしが君を好きなのは、「君が君だから」です。そしてたまたま「君」の性別が、わたしとは違った、というだけのこと。

 なので、「同性から恋愛感情をむけられたから困った」というわけでは、ありません。けれどわたしはその人に対して恋愛感情を抱くことは、できませんでした。

 それでも、お付きあいはできないけれど、友達としてこれからも仲良くしてほしい……、そんなことを伝えたような気がします。

 その人は、だんだんとわたしに依存するようになりました。
 スマホの画面を埋めつくすほどの長文の LINE を、1日に何度も、送ってくるのです。その内容は、この世界や他者への不平不満、愚痴。それから、つらい、死にたい。

 まあ、しんどかったです。わたしはわたしで精神病で、それなりにつらかったわけで、だからその人のつらさがなまじある程度はわかってしまうせいで、どうしても拒絶できませんでした。
 毎回、どんな返事なら相手を傷つけないか、それをひたすら考えて、返事をしていました。そして、わたしは不平不満も愚痴もつらいも死にたいも言わないように、気をつけていました。

 そんな関係が長続きするわけがなかったのです。わたしはどんどん疲れて、けれど縁を切ることも怖くて、少しずつ返信の頻度を落としていきました。
 いわゆる「自然消滅を狙う」というやつです。

 そして幸い、それは成功しました。向こうからの LINE も頻度が減っていって、やがてなにも送らなくなってきました。
 こちらの意図を察したのか、他の依存先を見つけたのか、それは知りませんが、もう何年も連絡を取っていません。

「自立とは、依存先をたくさん持っていることである」というような言葉が、あります。
 誰かひとりだけに依存するのではなく、いろんな人にちょこっとずつ依存すれば、それぞれの相手にかける負担は小さくなります。

 どうあがいても、人はひとりっきりで生きているわけではないです。そもそもこの世に生まれてきたということは、(生物学的な意味での)父親と母親がいるから、です。

 社会に出ていれば当然、他者との関わりがあります。
 仕事ができるのは、誰かがその仕事をする人間を必要としているから。
 食事ができるのは、誰かがその動物を屠殺してくれて、誰かがパックに詰めてくれて、誰かが棚に並べてくれて、誰かがレジで精算をしてくれて、誰かが調理してくれたから。

 わたしが Macbook を使えるのは、それを買えるだけのお金をたまたま持っていたから……、ではなく、誰かが Macbook を作ってくれたから、なんです。
 まあ、少し前にホットコーヒーをキーボード全体に盛大にこぼして、ぶっ壊れちゃったけど。6年ぐらい使ってたし、まあ、ね……。

 なんの話しでしたっけ。まあ、あの人も、血を吐きながらどっかできっと生きてることでしょう。

Nov. 27th, 2022
本日の1曲:魚の歌 / LUNKHEAD